予防接種
予防接種の同時接種について
(最新改訂 2017年7月3日)
当クリニックでは、安全な範囲内での同時接種は、ご家族と相談の上、行っております。
定期接種、任意接種のワクチン数や種類はワクチン先進国に急速に追いつこうとめまぐるしく変わり、増えています。
日本の今までのワクチンの流れは副反応の報告が多くなると、すぐに中止、延期されるというものでした。
しかし、ワクチンで防げる病気(VPD)があるのに、ワクチンの機会を減らして細菌性髄膜炎などの生命にかかわる病気のリスクをそのままにすることは決して良策ではありません。
三沢市立三沢病院に勤務していた時代(今から3~17年前)に、三沢市の米軍基地内の子どもたちが5~7種の同時接種を受けていることは知っていました。
その子どもたちの親御さんがその後に必ずと言っていいほど熱が出ると言っていました。
その時には、日本の子どもたちが不幸だとは思いませんでしたが、インフルエンザ桿菌や肺炎球菌の髄膜炎の子どもたちの診断・治療に携わる度に残念でなりませんでした。
軽微な副反応のリスクと、実際に重い病気になることのリスクは比較できません。
今、当クリニックはおいらせ町と三沢市と東北町の定期接種のワクチンの委託を受けています。
他院で行っていて、スケジュールどおりではないなどの相談に訪れる方がおりますが、当院ではワクチン接種について、小児科専門医として最善のスケジュール、接種方法を提案いたしますので、お気軽にご来院ください。
また、小児のワクチンスケジュール管理の責任、ワクチン接種は医師である私が全例行っております。
具体的に当院での例を挙げてみます。
当院での予防接種のワクチンスケジュールの例(標準期間で接種の場合)
太字 : 定期 細字:任意
1) 生後2か月 | ヒブ① 肺炎球菌① ロタ① B型肝炎①(同時接種可能) |
2) 生後3か月 | ヒブ② 肺炎球菌② 四種1期初回① ロタ② B型肝炎②(同時接種可能) |
3) 生後4か月 | ヒブ③ 肺炎球菌③ 四種1期初回② (ロタ③) (同時接種可能) |
4) 生後5か月頃 | 四種1期追加③ (生後5か月過ぎていれば BCGと同時接種可) |
5) 生後5か月 | BCG |
6) 生後8か月 | B型肝炎③(B型肝炎①から20~24週経過) |
7) 1歳過ぎたら | 麻しん・風しん混合① おたふくかぜ① / 水痘① (同時接種 希望があれば可) |
8) 1歳~1歳3か月 | 7)から28日あけて ヒブ追加④ 肺炎球菌追加④ (ヒブ③から7か月以上、肺炎球菌③から60日以上) |
9) 1歳6か月頃 | 四種1期追加④ 4)から12か月~18か月 10)と同時接種可 |
10) 2歳までに | 水痘② 水痘①から3か月以上あけて 9)と同時接種可 |
11) 3歳 | 日本脳炎1期初回① 1~4週間後に日本脳炎1期初回② |
12) 4歳 | 日本脳炎1期追加③ (日本脳炎②から1年後) |
13) 5~6歳 (小学校入学前の1年) |
麻しん・風しん混合② おたふくかぜ② |
14) 9歳 (~13歳) | 日本脳炎2期 ④ |
15) 11歳 | 二種混合 |
16) 中学1年生 (女児のみ) |
子宮頸がんワクチン 初回① 追加2回 ② ③ |